今日は「ひなまつり」
私が生まれたときに買ってもらった段飾りが実家にはあるのですが、嫁入りに持参することなく今に至ります。
実家では4月3日の旧暦でひなまつりをやっていて、幼いころから私が実家を出るまで、ひなまつりに向けて段飾りの人形を飾り、ひなまつりが終わると片づけるということが、一連のイベントになっていました。
やったことのある方は分かると思うのですが、一昔前の段飾りですから、段の骨組み(スチール製をねじで止める)を組み立てるところから始まり、赤いもうせんを敷き、ひな人形を並べたら道具も全て持たせて…とまあ大仕事。
ひなまつりが終わっても、翌年までのことを思って、防虫剤やら除湿剤やらと、大切に片づけることもまたひと仕事。
さらに、我が家は母のこだわりもあって、母・姉・私と段飾りが3つ!あり、ひなまつりが近づくと、いつ出していつしまうかの日取り(天気も大切)の約束から、お供えのお菓子の準備、そして飾ってある間中、寝る場所を占拠されてひな壇の前で共に寝るという、生活までも影響を受けるくらいの行事でした。
結局、結婚した当時団地住まいだった私は、飾る場所がないことを言い訳に、ひな人形を実家から持ってくることはありませんでした。
そんなひなまつりの日も、子供が男2人だったこともあって、自分だけで本当に小さな雛かざりを飾る日になってしまい、今や出すのを忘れる年も…。
今年はふと思い出して、飾ってみました。
出しながら、こういうことは、時間だけでなく気持ちにゆとりがないとしなくなるんだな…と、つくづく実感。
「とにかく努力することが大切だ」と言い聞かされて育った私としては、ついつい精一杯になりがちです。
それはいい面でもあるのですが、時にゆとりを持って過ごすこともまた大切で、敢えてそんな時間を自分で作っていくことも、努力し続ける自分を支えることになると感じるようになりました。
季節の移り変わりも、世の流れも、目を向け感じ取りながら、大切に生きていきたいと思います。