あいまいな記憶も、その人らしさ

大学時代の友人と3人で久しぶりに再会しました。

午前中11時にお店に入り、ランチや飲み物を楽しみながら午後4時まで…(^^;)

それはそれは楽しく、時を忘れ、話に夢中な5時間でした。

その会話の中で、共に1年間を過ごした学生寮の話になりました。

寮は大学の敷地内にあり、上級生と1年生を交えた4人部屋で、食堂やお風呂・トイレは共有の共同生活でした。

再会した2人とはこの寮で出会い、夜中まで語り合う日々を過ごしました。

それぞれに結婚出産、その他様々な人生の節目を経てもなお、今まで繋がってきた大切な友人です。

なかなか3人揃って会うことはできず、今回も7年ぶりぐらい。

ひとしきり近況を話した後、当時寮で一緒に過ごした友人たちの話に至りました。

当時同じ階だった友人の名前を挙げる中で、名前を挙げることができる友人も、その特徴も、3人の中で微妙にズレがあるのです。

結果的には3人の記憶を合わせることで、1人では思い出せない多くの友人のことを思い出すことができました。

それにしても記憶とは何とあやふやでいい加減なものか…。

記憶なんて、自分の意識に引っかかったことを中心に、自分の都合のいいところを、自分のフィルターを通して覚えているわけで…。

仕事で相談を受ける時も、相談者にとって「何が真実」か「何が正論か」だけが大切なわけではありません。

その事実を「その人がどう受け止めているか」、記憶をたどって経験を話してもらいながら理解し、問題点を徐々に紐解いていきます。

人の記憶もいい加減ですが、そのムラがある記憶にこそ「その人らしさ」が表われています。

3人で記憶をたどる楽しい時間は終わり、また近い再会を誓って、笑顔での別れとなりました。