性別も年齢も職業も肩書も、性格や価値観も、本当に様々な方と接する機会が多い仕事なので、私は自分では受け止め方に偏りがないと思っていました。
でも実際に、小さな部品工場の社長さんが同世代の女性だったとき、「へぇ~、珍しいな」と感じました。
私の中で、女性社長は「当たり前」ではなかったのです。
障がい者就労継続支援施設で大声を上げた通所者の方を前にどう対応していいか分からなかったとき、障がい者も自分と変わらないと思っていたのに、偏見の種みたいなものが自分の中にもあることに気づきました。
もちろん、そんな種は無いに越したことはないのですが、そこは現実の話。
価値観だって、「そうは思わないんだけど」と話を聞いて思うこともあれば、「この方の考え方は私に似ている」と思うこともあります。
それぞれ大切なのは、「私はそう感じた」「私はそう思う」という自分のフィルターがかかっていることを意識することです。
どんなにフラットな気持ちで受け止めたと思っていても、受け止め方には自分のフィルターがかかるのです。
このところ、自分でも気づいていなかった「受け止め方」を体感し、いろいろな人と接して様々な行動を経験することは大切だと、改めて気づきました。
同じ顔ぶれ同じ行動範囲では、自分の反応が当たり前になって気づかなくなります。
まだまだ私にも「自分らしい」受け止め方があることに気づき、その点を分かったうえで、できる限りフラットな気持ちで関わることの大切さを再認識した出来事でした。