厚生労働省が4月24日、「地域限定正社員制度の積極的な検討」を要請する通達を、日本経団連を始めとする経済4団体に出しました。
私も以前、地域限定正社員についてこのブログで触れたことがあります。
それは、JILPT(労働政策研修・研究機構)が2018年に就職した男女に行った調査について。
大学新卒の就職活動を始める時点で、男女合わせて72.6%が希望していた「地域限定正社員」ですが、実際にその枠で就職できたのは28.6%だということ。
ニーズはあるのに、世の中に反映されていない問題点でした。
この厚生労働省通達の影響がすぐ表れるかは未知数ですが、その話題に触れたという点では進歩だと考えています。
特にここ東海地区は地元志向が根強く、私が面談していても、この地域を離れず働きたいという学生が圧倒的に多いのです。
もちろん、転勤を伴う総合職にもデメリットだけでなく、メリットもあります。
でも、子育て中の女性が働きやすい環境づくりの一要因として実家のサポートを受けやすいこと
また、介護する親とも近い距離で働き、働き続ける可能性を広げること
さらには、転勤に伴って家族が受ける影響が減ること
今までのライフスタイルや人間関係を活かして、ワークライフバランスのライフ面を充実させること
などなど、様々な点から希望する人が多い働き方なのです。
インターネットもスカイプもなく、移動しないと始まらなかった時代には当たり前だった「総合職=転勤あり」という働き方ですが、時代に合わせて変化していくのは当然です。
少子高齢化の世の中で、働く人それぞれが、意欲を持っていきいきと働けますように。