「ノケジョ」?~自分の進む道を選ぶには

「ノケジョ」?

小保方さんの騒動以来、有名になった「リケジョ」つまり「理系女子」という呼び名に次いで、「ノケジョ」なる言葉が現れました。

つまり「農学系女子」

今や農業は6次産業と呼ばれ、農学では食の安全も扱うなど、イメージが変わりつつあります。大学によっては、農学部に女子が半分近くいるそうです。

私も農学には興味があります。でも、実は、大学に農学部があると知ったのは大学入学後。地元の大学には、理系は医学部と工学部しかなく、自分の進路として想像もしませんでした。

理科が好きだった私は、文系理系の選択にとても迷い、高校入学後に数学の成績が下がったことを決め手に「文系」へ進みました。でも、今だに「理系」の話題全般好きですし、一時は農業大学の学生生活を題材にしたコミック「もやしもん」にもハマりました。高校1年生の私が農学部の存在を知っていたら、数学も頑張って目指していたかも…。

「知らない進路は選べない」 のです。

情報提供や自分での情報収集も、可能性を広げるうえでは大切です。キャリアコンサルタントとしては、進路決定に限らず、就職・転職においても、可能性が広がることを伝える存在を目指します。

ただ、あの文理選択・進路決定時に、現実とは違う選択をしていたら、今の私はいません。

人生において、正解はないですね。

前進あるのみ…。


将来なくなる仕事・生まれる仕事

マリオが日本を代表する存在としてオリンピックの閉会式に登場したことに触れましたが、私はそのことに時代の変化を感じました。

職業で考えてみても、20年前には、子供が「大きくなったらゲームクリエーターなりたい」なんて言ったら、「はいはい」と受け流されたり、「他にないの?」と言われた職業でした。

それが今や、ゲームやアニメ業界は日本を代表する産業となっています。マリオもピカチュウも、海外で大人気ですよね。

時代による仕事の変化については、2011年に米デューク大学の研究者であるキャシー・デビッドソン氏がニューヨークタイムズ紙のインタビューで述べた未来予想が話題になっていました。

「2011年度にアメリカの小学校に入学した子どもたちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう」

6割以上の子どもが現在、世界に存在していない新しい職業に就くという、衝撃的な予想でした。

キャリアコンサルタントとしても、大人としても、現状や自身の経験で判断しているだけでは、将来の「働く」環境は想像できません。

世の中の動きを柔軟に捉えながら、将来性を一緒に考えていく姿勢が必要です。


「健康寿命」って知ってますか?

「健康寿命」って知ってますか?介護を受けずに自立して生活できる期間のことで、最近注目されています。

厚生労働科学研究班による2013年の算出では、それがなんと私の地元、山梨県が男女とも全国1位なのです。

何事も都道府県の調査では低い順位が多いので、なんだかうれしいですね。

理由の一つとして話題に出る中で、私も納得しているのは、山梨県特有の「無尽」です。

「無尽」はお金を相互扶助する集まりから始まったらしいのですが、今どきの無尽は、簡単に言うとサークルみたいなものです。多くの県民が何らかの無尽に入れてもらっていて、中には複数掛け持ちする人もいるのです。同級生とか職場の仲間や趣味の仲間とか、いろんな繋がりから作られていて、一緒に食事をしたり旅行へ行ったりしています。

「結婚して県外からお嫁に来たら、地元の主婦同士の無尽に誘われた」なんて言う話も珍しくありませんし、何しろ、働いていようが主婦だろうが、老若男女入っているのです。

この繋がりこそが、「元気で長生き」に影響が大きいと言われています。山梨では、昭和の時代から、無尽の集まりの時は主婦でも気兼ねなく外出できたし、退職したから誰とも会わない…という高齢者も少なかったのです。

人と関わることは健康への影響が大きいです。働くことと同時進行で、同級生や地域の方・趣味仲間など、幅広い人間関係を維持して人生を送ることで、健康に長生きできるのだと思います。

どう生きたいかを考えると同時に、人生のキャリアを幅広く捉えて、様々な役割を、バランスを取りながら維持していくことは大切ですね。


SMAPの解散に思う

結局、解散でしたね。

ショックですが、せっかくキャリアコンサルタントをしているので、SMAPの解散を、シャインの「個人と組織のキャリア理論」を参考に考えてみることにしました。

シャイン曰く…

個人は、自分が得意なこと・本当にやりたいこと(キャリア・アンカー)をみつけることが大切。

そして、キャリア・サバイバルというツールを使って、自分自身と組織とのニーズの調和を高めることを目指そう。でも、そのニーズのマッチングはダイナミックに変化するので、定期的に見直すことが必要。

こんな視点からSMAPを振り返ると…

当初はグルーブで一緒に活動することが中心で、「夢がMORIMORI」のキックベースも歌番組でも、5人(6人?)一緒に活動していました。

でもその後、司会・俳優・ナレーター等々個人の得意分野で活躍し始めてからは、コンサート・歌番組でのSMAPの活動と、ソロ活動とが、分かれていきました。

そうして年齢と共に変化してきた彼らが40代になり、またSMAPとしての活動を変化させることは自然だったのかもしれません。

それが解散なのかグループとしての限定的な活動なのか、見直す内容の違いはあっても、見直し自体は自然なことだったし、必要な時期だったのです。

その自然な見直しが、「裏切り」や「謝罪」と表現される対象とされてしまい、彼らが先へと歩み出すのを阻む大きな出来事になったことを、とても残念に思います。

彼らの歌や姿に力をもらった私としては、今後も5人が自分らしく人生を歩んでいけるよう、あたたかく見守っていける社会・業界また事務所であることを願ってやみません。