豆まきで鬼退治したら、春が来る。

今日は節分。

私が幼い頃は、山梨の実家の近所にある「大神宮祭」というお祭りに行くのが恒例でした。

2つの神社の間にある道を鬼が子供たちを脅かしながら通っていくのですが、通り道の沿道には出店が並び、夜遅くまでとても賑やかでした。

このお祭りでは山梨特有の食べ物も売られていました。

「切山椒(きりざんしょう)」は拍子木のように細長い形でほんのり山椒の香りがする甘くて柔らかい餅

「かや飴」「落花生飴」は板チョコ状に薄く延ばされ中にピーナッツの入った琥珀色の飴

言葉では説明しにくいけど、長いこと節分に帰省することがないので写真もなく…。

この時期しか売られていないので、思い出すと無性に食べたくなります。

縁起物の「甲州ダルマ」は、描かれた眉が鶴を髭が亀を表していると言われ、手描きされているので毎年顔を見て選ぶのも楽しみでした。

他にも熊手などの縁起物を売る店が連なり、ワクワクしながら店を回ったことを思い出します。

甲府盆地で2月の始めといえば目に入る南アルプスは真っ白で、「八ヶ岳おろし」といわれる北西のからっ風が吹き荒れる時期。

「立春」とは名ばかりの寒い季節の中、縁起物の連なる店やそれを買い求める人ごみの中、春を待ち遠しく感じたことを思い出します。

明日は二十四節気の始まり「立春」

暦上は明日から新しい年が始まります。

新年を迎えてまだ1月あまりですが、ここでリセットできるのもありがたい。

新たな気分でがんばりましょう!


センター試験の前は、共通一次試験だった。

私が高校3年生の時受験したのは共通一次試験。それも、5教科7科目から5教科5科目に変わり、大きく制度が変更された年でした。

一番大きく変わったのは、今まで1校しか受験できなかったのが、2校(最大3校)受験することができるようになったことでした。

受ける学校が増えれば合格する機会が増えると考えるのは考えが甘く、前例のない受験体制に、受験の現場は大混乱。

前の年の倍率なんて何の役にも立たない訳で…。

しかも、大学によって前期後期が決まっていたので、どこでも2校受けられるわけではなかったのです。

そんな中で何より大変だったのが、共通一次を受ける前に2校とも願書を出さないといけないという、今では考えられない制度でした。

試験の翌日自己採点をしていた教室で、共通一次を失敗し、願書を出した大学2校とも、受験さえできずに不合格が確定してしまった同級生の背中は、今でも忘れられません。

結局翌年から、それぞれの大学が日程をA・Bに分けるようになったり、共通一次が終わった後の自己採点を見て受験校へ願書を出せるようになったり、毎年コロコロと制度が変わったあげく、「センター試験」と呼ばれる試験に変わったのでした。

今では、私立大学の入試でもセンター試験の受験結果を利用する選考が設定されていて、息子の通う普通高校でも、学年全体にセンター試験の受験が促されていました。

私は、「共通一次」を思い出すたびに、あのとき失敗した同級生の姿を思い出します。

普段は温厚で成績優秀だった彼は、その後私立大学に進み、卒業後地元で一番の新聞社であり民放放送局である企業に入社しました。

初めは記者志望だったそうですが、後に夕方のローカルニュース番組のメインキャスターとして活躍し、県内で知らない人はいないほど慕われるアナウンサーになりました。

まさに「人生何がどう転ぶか分からない」ですよね。

そして、受験生たちのこれからの人生だって、何が起こるか分からない。

だからこそ、上を向いて進んでいってほしいのです。


大学の就活事情、いまむかし

私が大学生のころの「就職課」は、就職が決まったら報告へ行くところ、といった認識でした。

私が就職活動をしたのはちょうどバブルがはじける直前で、拘束という名の豪華食事接待もある時代でした。男の同級生達は、実家に泊まって地元で活動しつつ、面接の交通費を下宿から申請して稼いだり(やっちゃだめですよ)、内定数を自慢したりしていて、ほんと、氷河期の学生さん達には申し訳ない売り手市場でした。

当時は、下宿に電話帳のような分厚い就職情報誌が箱に入って送られてきました。その中に閉じこまれたハガキをせっせと書いては、資料を請求したり、セミナーに応募したりすることから、就職活動は始まりました。

男子学生の中には、背の高さほど情報誌が送りつけられていた人もいましたが、当時はまだ女子学生はお呼びでない企業も多く、私の下宿には、男子学生の3分の1にもならない量しか送られてきませんでした。

中には、私の名前を見て男と間違えて電話してきて(男女どちらもいる名前なんです)、「女の方でしたか…」と電話を切る失礼な企業(N証券)もあったくらいです。

と、いろいろありながらも、当時はほとんど自分達で活動していましたね。

ところが今は、各大学が在学生の就職活動に向けて、各種セミナーや相談できる環境を整えています。特に私立大学では、就職状況を大学を選ぶ目安にしている父兄も多く、大学志望者を増やすためにも、手厚いサポートが準備されています。

それに、2013年度の調査では、今や大学では、「キャリア教育」が授業の教育課程内で99.1%、課程外で93.0%も実施されているとのこと。

つまり、キャリアを学ぶことが単位になっているわけです。必須科目になっている大学も半数に上ります。

勤労観・職業観の育成とか、社会人基礎力を育てる授業とか、企業関係者の講演とか、内容も様々工夫されています。

早期離職を減らすため、であったり、自分らしいキャリアを考えてもらうため、であったり、私が大学生だった頃はじっくり考えてもいなかった内容について、学生と社会を繋ぐ教育として、今まさに、盛んに取り組まれています。

そんな流れの中、23日に「キャリア教育実践講習」が名古屋でも開かれており、私もキャリア教育の授業プログラム作成について学んできました。

授業プログラム集もいただけたので、より具体的なイメージが湧きました

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ちなみに、私が新卒で就職した法人は、内定者拘束のために内定者同士でバンドを組ませ、レッスン2回を経て内定式でライブをやるという、まぁなんとも変わったところでした。

それでも内定式当日、ギターがいないとか、キーボードがいないとか、辞退してこなかった人もいましたね。

そんな時代も懐かしい…。