トラブルの当事者が、それぞれ考えていること

セルフ・キャリアドック制度に携わって企業内の複数の方と面談をしていると、うまくいっていない部署の当事者双方の話をそれぞれに聞く、という展開になることもあります。

もちろん、キャリアコンサルタントには「守秘義務」がありますので、話した内容をその相手や企業側に伝えることはありません。

面談を始める前にも、その点は約束しています。

そもそも「部署内トラブル」として面談をしているわけでもありません。

それなのに、面談中にそれぞれの方が悩んでいる話として出てきたわけです。

話を聞きながら、「あれ?これってさっき面談した方のこと?」と感じたのです。

でも話を聞いてみると、それぞれ受け止め方がずいぶん違う…。

一方は、あいさつも返してくれない人がいて感じが悪い。

もう一方は、頼んでも仕事を任せてもらえない。

面談内では、組織に少しでもプラスになるように、それぞれの方のキャリアステップも踏まえた方向性を、相手の方の話には触れずにアドバイスさせていただいたのですが…。

それにしても、トラブルに至る双方の意見とはこれほど見方が違うのかと実感しました。

仕事でもその他の人間関係でも、こじれた当事者同士では見方や考え方が偏って、より一層こじれることも多いです。

でも一歩離れて、第三者に自分の意見を聞いてもらったり、話しながら自分の状況や行動を振り返ったりすることで、より良い方向への糸口が見つかることもあるのです。

仕事の場で、そんな時に相談できる存在として、キャリアコンサルタントがもっと役立てたらと思った出来事でした。