ひとの人生、1年間を補償することなんてできない。

「大阪大学が去年の入試のミスで、不合格とした受験生30人を合格させた」というニュースが報道されていました。

入試以降指摘があったにもかかわらず、3回目の指摘で、次の入試シーズンとなった今、やっと訂正されることになったのです。

大阪大学が不合格になったからと、他の大学に入学した学生は2年生に転入できるとのこと。

浪人した受験生の予備校費用や、別の大学に入学した人への引っ越し費用も補償するそうです。

ニュースを見た私は、次男にこの話題を出すことをためらいました。

去年の入試で、志望校は結果至らず他の大学へ進学した次男。

今では大学にも慣れ、友人も…。

その時間を戻って修正すると言われても、どうしたらいいのか。

身近にいる存在に置き換えて考えると、生々しくて、思いは複雑…心が痛みます。

短くも長い1年間。

それぞれの受験生はどのような日々を過ごし、どんな今を迎えているのでしょうか。

今まで2回も指摘を受けながら、訂正するという判断に至らなかった問題作成責任者。

そして、そんな状況を防げなかった大学の責任は重いと思います。

お金ではこの1年間の時間は補償できません。

いい知らせなのに、かえって悩む人もいるはず。

でも、運よくこの30人の替わりに合格した人もいる訳で、人生なんて何が起こるか分からないものです。