一時期、新卒採用をする企業の間で、「エントリーシートを読むと世の中バイトリーダーだらけ」と言われていました。
これは学生さん達が、「役割」や「ポジション」があると企業に選ばれる、と考えていたことから生まれた現象でした。
もちろん任された役職があれば、成果として伝えていくことは大切です。
でもその話を書くときには、内容こそ、よく考えていく必要があります。
「バイトリーダー」といってもバイトをしている業種や店舗の状況によって目指すことは違いますし、その人によって問題への取り組み方も違います。
人数の多いアルバイトを意見調整しながらまとめ上げた「リーダー」もいれば、信頼を積み重ねて常連客の対応を任されるまでになった「リーダー」もいるのです。
その点を意識したうえで、その話で自分の「何」を伝えたいかを考えながら書いていくのです。
つまり、「リーダー」のポジションが評価されるのではなく、リーダーを任されての頑張りや、そこで身につけた力が評価されるのです。
そう考えていくと、「リーダー」にこだわらずとも、エピソードを通じて自分の良さを伝えることはできます。
「じっくりと粘り強く」がんばるタイプなのか、「瞬発力を活かして一気に」がんばるタイプなのか、「周りを巻き込んで一緒に」がんばるタイプなのか…。
人それぞれ違うことを前提に、自分はどのようなタイプなのかを考えながら、仕事にも生かせそうな「自分らしい良さ」が伝わるように、具体的なエピソードを基にまとめていきます
実際に履歴書に書く文章量は少ないのですが、初めて読む人の頭に「その人らしい」光景が浮かび、企業の方に「ぜひうちでがんばってほしい」と思ってもらえる文章を目指して試行錯誤する努力が、先へと繋がっていくのです。