朝日新聞が2018年度の文部科学省「学校基本調査」をもとに算出した、「都道府県別男女別大学進学率」によれば、最も男女格差が大きいのは山梨県。
男子68.7%、女子53.0%と、女子でも50%を越え、大都市を除く他の都道府県と比べても、進学率そのものは低いわけではないのですが、
男女格差で言うと15.7%と全国一位になってしまいました。
この結果を見て、山梨出身の私が考えたのは、東京の大学へ向けての進学格差です。
山梨県内は大都市に比べ大学数も少なく、選択肢は少ない。
でも、近くの大都市東京まで出れば、選択肢は飛躍的に広がります。
ただ、東京へ出るとなると、下宿する必要があり、金銭的な面・家を離れるという面で、親が認めるかどうかはその家庭の事情により様々です。
自然と女子学生の東京への進学は、なかなかハードルの高い選択肢になってしまうのです。
自宅から通える大学の選択肢が多い都市部と地方との「地域格差」が、地方都市の大学進学率の「男女格差」につながっているのです。
大都市部出身の方にとっては、考えたこともない人生の選択・葛藤があることを、この調査を見て思いだしました。
高校卒業後、勉強したい訳ではなく、ただ「行けるから」大学へ入り4年間在籍している学生もいる。
専門学校で直接仕事に繋がる学びを得たり、就職して職業経験を積んだりした方が、実学が身につき、本人の将来には役立つ場合もあります。
反対に、地域的なハードルにより、向学心あふれる女子学生が、大学進学を断念する。
その現実を思い出した、調査結果でした。