以前なかった仕事 ~胚培養士~

臨床検査技師の国家資格を目指す学科の学生さんと話していた時、話題に出た職業が

「胚培養士(エンブリオロジスト)」

体外に取り出した卵子や精子、受精した胚を取り扱う技術者です。

不妊治療になくてはならない存在として、不妊治療を行っている産婦人科病院で募集されています

現段階で国家資格はありません。

最近は専門に学ぶ教育機関もできてはいますが、大多数は、大学の農学・理学・医学系学部の出身者。

その方達が、医療機関で経験を積みつつ、働きながら、2団体で年1回行われる認定資格を目指すことが多いとか。

日本で体外受精・顕微鏡授精・凍結胚移植によって誕生した子供の数は、2015年には51,000人もいるということで、その陰にはこうした仕事の存在があったのですね。

AIによって消えていく仕事のことが話題になりますが、こうして以前はなかった仕事が生まれてもいるのです。

必要に応じて生まれた仕事が、どのように成長していくのかは、その仕事に取り組む方々の姿勢によると感じています。

今後さらに必要とされる上、携わる人には日々学ぶ姿勢が求められる「胚培養士」という職業を、今後耳にする機会も増えていくと思われます。