三寒四温

春先は天候が目まぐるしく変わります。

寒かったかと思えば、汗ばむような陽気の日も。

冷たい風が吹きすさむ日もあれば、雨の日も、穏やかな日差しの日もあります。

「三寒四温」とはよく言ったものです。

そうして、着実に暖かくなっていくようです。

今日お伺いした事業所は碧南市。

思いのほか時間がかかり、往復車で3時間余りの行程となってしまいました。

穏やかな男性の方との面談でしたが、気づけば日当たりのいい応接室で、手に汗をかくほど。

日差しはすっかり春なんだと実感しました。

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事業所へ向かう途中、「衣浦大橋」は渋滞していて、海の上にかかる橋の上で停まってしまいました。

私は、川を渡る橋が渋滞するのには慣れているけれど、海の上の橋は違う印象です。

ちょっと怖い感じ。

これは、私が泳げないからか…。

トラックの交通量も多く、停まっている間、橋が揺れています(^^;)

楽しい移動時間ではあるのですが、中にはそんなシーンもあり、ちょっと刺激的な半日でした。


私のエージェント

以前一緒に仕事をしていた方から、お仕事を紹介していただきました。

この瞬間、仕事は人づてに繋がっていく、ということを実感します。

その仕事を離れてから早くも3年半経っていました

いい方ばかりで、仕事も内勤と外回りと、私にとってバランスがよく、のびのびと働いていました。

でも、キャリア支援の資格取得を目指していた私は、そこで勤務している間に無事CDAに合格し、新たな実践の場へと、その職場を後にしたのでした。

しばらくはみんなが揃う食事会にも顔を出していたのですが、ご無沙汰しがちに…。

そこへ、不定期に届く「会心のおやじギャグ」のショートメールで繋がっていた方から、キャリアコンサルタントを探していると知らせが来たのでした。

こんなこところにも、私の「エージェント」が!

ほんと、「仕事って縁だな~」と感じます。

実際にそのお話が契約するに至り、その方へささやかながらお礼をお渡ししようと、久しぶりに元の職場へ行ってきました。

連絡をくれるに至った経緯を聞きつつ、懐かしくて話がはずみます。

その方は、某有名家電メーカーで営業として定年までしっかり勤め上げた方。

人との繋がりを大切にされるところは、さすが「営業」です。

その方とのまたのご縁を願って、かつての職場を後にしました。

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今日のお礼の品は、感謝を込めて「桂新堂」の「はあとえびせんべい」


希望という名の光

オリンピックの番組の合間に流れるCM

年度末が近いからか、やたらと「スタッフサービス」のいろんなパターンのCMを繰り返し目にします。

テーマ曲が耳から離れません…。

録画ではスキップされてしまうことの多いCMですが、印象深いものもあります。

テレビで流れているとつい見入ってしまうのが、カロリーメイトのCM。

「受験に意味があるかどうかは分からない。ただ一歩一歩自分の力でつかみとった景色は、生涯、忘れないはずだ」

山を登る姿と勉強している受験生の姿が繰り返される中、山下達郎さんの「希望という名の光」という歌が流れます。

このCMを目にするたびに、私は子供たちが受験していた時の気持ちが蘇ってきて、切ない気持ちになります。

「受験に意味があるかどうか」

どうなんでしょうね…。

受験そのものも大切ですが、私は、そこを目指した日々にこそ、意味があると思っています。

受験は結果が思い通りにいくこともあれば、いかないこともあります。

ただ、思い通りにいかなくても、その先に道は続いています。

うちの息子たちは二人とも第一志望の大学に合格することはできませんでした。

1年前、そして3年前の息子たちを思い出し、それでも今、それぞれに歩き出していることに、「私より強いな~」と感じています。

受験生にとって、がんばったという事実は自分だけの「たからもの」です。

健闘を祈っています。


外へ出れば、街角での出会い

このところ、事業所へお伺いして面談する機会が続き、あちこち移動する日が続いています。

どちらかというと車で出かけることが多かったのですが、今日は地下鉄。

名古屋にある鶴舞駅の近くでした。

その事業所へ向かう道すがら、交差点にある事務所っぽいドアへ、人が次々に入っていきます。

不思議に思って中をのぞくと、なんとパン屋さん!

5人くらいしか入れない店内に、パンがたくさん並んでいます。

行きはとりあえず通り過ぎたものの、帰りは気になる…。

お昼時、中には人がギュウギュウ詰めなので、いったんは駅へと通り過ぎたものの、鶴舞駅にはなかなか降りないし…と戻って店内へ。

外から見ていた通り、中は狭く、並んでいる人で棚のパンもよく見えません。

それに種類がとても多くて、それぞれ名前が書かれた札が並んでいるのですが、それもなかなか見えない。

ともかく順番を待ち、今日のお昼のキッシュと、明日の朝のパンと…と選んでいると、前に並んでいた30代の男性のお客さんが、次々に注文していきます。

注文が止まらず、一体どれだけ?と思っていると、お会計5千円越え(◎_◎)

実はそのお店、「スーリープー(SURIPU)」という有名なパン屋さんだそうで、遠くから買いに来る人もいるとのこと。

知らなかった(^^;)

もともと来る人を待つ仕事が好きではない私としては、そんなお店との出会いも楽しい外回りの仕事でした。


私にとっての「メンター」

久しぶりに浜松へ行って懐かしかった…と言って思い出すのは、新入社員の頃、机が向かい合わせだったMさんのこと。

その方は、当時40代半ばの男性の方でした。

同じ山梨県出身なうえ、出身大学も同じだったこともあり、私を子分のようにかわいがってくれました。

まだワープロが主流の時代に、パソコンのエクセル機能をMさんに教えてもらいながら身につけたことで、私はその後の仕事でパソコンに自信が持てました。

仕事だけでなく、仕事帰りに一人暮らしの私をお寿司屋さんへ連れて行ってくれ、「社会」を学ばせてくれました。

取引先との接待で、スタンドマイクを振り回し、世良公則さんの「あんたのバラード」を熱唱していた姿は今でも忘れられません。

Mさんは典型的「B型」と言われ、周囲は振り回されることも多かったのですが、私にとっては、仕事に対する考え方や姿勢、分からない仕事の対応など、とても頼りになる存在でした。

私がその会社を辞め、結婚し長男を出産した半年後、Mさんが病気で亡くなったことを知らされました。

まだ生まれて半年の長男を伴って浜松での葬儀に向かったのですが、出棺に間に合わず…。

「遅いよ~」と空から言われているような気がしました。

働く上で「メンター」の存在が話題に出ます。

制度として設定している企業もあります。

メンターは指導や助言をする存在なのですが、精神的な支えとなることも大切な役割です。

仕事、会社、そして社会を客観的に捉え

相談すると私の仕事も客観的に評価してくれ

社会で働くことや、仕事に取り組む姿勢の見本となる

私にとって、Mさんはそんな存在でした。

Mさんがこう言っていたな~、なんてことを、25年以上たった今でも思い出し、私は先へ進んでいます。


子供の頃の習い事を振り返って「分析」してみる

うちの子供たちは小学生の頃、少林寺拳法を習っていました。

その当時同じ道場で練習していた次男の同級生が、「少林寺拳法の世界大会に優勝し、世界一に輝いた」と新聞に!

5歳上のお兄ちゃんと一緒に、とりわけ熱心に稽古をしていたのは知っていたものの、さすがにすごい!

次男は黒帯までいかずに辞めてしまったのですが…。

その話題をきっかけに、次男と今までの習い事について話していました。

小さい頃の習い事は、始めるのは親や兄弟がきっかけの場合も多いです。

だから、本人の「興味」や「やる気」は、必ずしも反映していないと思います。

でもその中で、好きで通うのが楽しかったものや、一生懸命取り組んだものなどは、その人の「興味のもと」や「強みのもと」になっていることがあります。

もちろんその後、思春期を経て成長し、様々な面で変化はするものの、習い事の興味と同じような方向に興味を持ち続けていたり、取り組む姿勢が同じだったりすることも多いのです。

次男も、時期をずらしていくつか習い事をしていたので、それぞれどう思っていたのか改めて聞いてみました。

傍目には、習い事全般、卒なくこなしていた次男でしたが、本人の中では違いがあるようで。

そろばんやスイミングはイマイチだったけど、少林寺とピアノは結構よかったと。

その分かれ目は何なのか…。

ジャンルという訳でもないし、指導方法の違い?それとも環境?

この違いをもっと掘り下げたいところだけど、身内はうまくいかない。

何かしつこいよ、という視線を向け逃げられてしまいました(^^;)

こんなところからも、もっと自分の「らしい」ところを理解してほしいものです。


ひとの人生、1年間を補償することなんてできない。

「大阪大学が去年の入試のミスで、不合格とした受験生30人を合格させた」というニュースが報道されていました。

入試以降指摘があったにもかかわらず、3回目の指摘で、次の入試シーズンとなった今、やっと訂正されることになったのです。

大阪大学が不合格になったからと、他の大学に入学した学生は2年生に転入できるとのこと。

浪人した受験生の予備校費用や、別の大学に入学した人への引っ越し費用も補償するそうです。

ニュースを見た私は、次男にこの話題を出すことをためらいました。

去年の入試で、志望校は結果至らず他の大学へ進学した次男。

今では大学にも慣れ、友人も…。

その時間を戻って修正すると言われても、どうしたらいいのか。

身近にいる存在に置き換えて考えると、生々しくて、思いは複雑…心が痛みます。

短くも長い1年間。

それぞれの受験生はどのような日々を過ごし、どんな今を迎えているのでしょうか。

今まで2回も指摘を受けながら、訂正するという判断に至らなかった問題作成責任者。

そして、そんな状況を防げなかった大学の責任は重いと思います。

お金ではこの1年間の時間は補償できません。

いい知らせなのに、かえって悩む人もいるはず。

でも、運よくこの30人の替わりに合格した人もいる訳で、人生なんて何が起こるか分からないものです。


「地域限定正社員」って昔はなかったよね(後編)

面談を通じて話を聞いていると、私が就職したころとは違い、今の大学生は生活も大切にして仕事を選んでいるように感じます。

これを、昭和世代に話すと、「生ぬるい」とか「私が若い頃は…」というコメントになる場合も多いのですが…。

でも、高度成長期やバブルの時代のように、生活を意識しなくても、働いていれば収入が右肩上がりだったり、働く上での努力で生活も向上させられたりしていた時代は、もうありません。

それに、長時間労働をし、有休を我慢して取らず、転勤を受け入れいても、それでも日本の生産性は高くはないのです。

「時間をかけること」や「移動すること」といった、外から見て分かる部分だけに価値を置いていては、内容は良くなりません。

時代は変わり、交通機関の発達で日帰り移動できる地域も広がりました。

インターネットも普及し、自宅にいながら夜中でも直接お店と取引きできる便利な世の中。

離島だって海外だって、スカイプを使えば顔を見ながらやりとりができます。

会社へ出社しなくても、自宅や自宅近くの場所で仕事ができるテレワークも、徐々に普及し始めています。

少子高齢化で働き手は減り、数少ない若者や、今まで働いていなかった女性や高齢者も一緒に働く時代になっています。

転勤を伴う働き方が「総合職」のスタンダードだった時代はもう変わっていくのかもしれません。

転勤がよくないというより、それぞれの方向性や事情に合わせて、選択できる世の中になるといいですね

誰もが働きやすく、働く中で自分の成長を感じ、働くことを通じて人生も豊かになる…そんな世の中になるよう、まずは身近なところから。

私もできることから、いっぽいっぽ、今後も取り組んでいきたいです。


「地域限定正社員」って昔はなかったよね(前編)

JILPT(労働政策研究・研修機構)が2018年春に就職する大学生へ行なった調査結果が発表されていました。

その調査項目の中に「地域限定正社員」についての報告が。

「地域限定正社員」といえば、ここ数年増えている採用枠で、転居を伴う転勤がない正社員のことです。

金融機関(銀行や保険会社など)や小売業(ユニクロなど)で取り入れている企業が多いですね。

正社員(総合職)として働きたいけれど、転勤はしたくない…と、女性を中心に人気があります。

さらに、無限定の正社員との相互転換を認めていて、状況に合わせて変わることのできる企業も出てきています。

もちろん、「地域限定正社員」のキャリアステップや業務内容、権限、待遇などが、転勤のある正社員と違う企業もあるので、確認して選んでいくことが大切です。

実際に大学生と面談していると、地元を離れたくないとか、将来のことを考えると全国転勤のある企業を選ぶことには抵抗がある、といった学生さんがいます。

特に愛知は地元志向が強いため、就職活動を始める時点では「地域限定正社員か一般職」を目指して活動する女子学生の方が多いのです。

この調査によると、就職活動前の希望調査では「ぜひ応募したい」と「処遇に大きな差がなければ応募したい」という学生は合わせて、

男性で64.2%、女性で82・4%、男女合計では72.6%。

大人気です。

ところが、就職活動を経て、実際に地域限定正社員に内定したのは、当初希望していた男女のうち、合計28.6%に過ぎません。

比較的枠の多い女子学生でも35%程度。

結局、希望はしたものの、現実の就職活動の中で、希望する業界で採用がないため妥協したり、競争倍率の高さに他の枠へ応募して結果を得たりと、現実対応していったようです。


「平等」であることは、いいのか悪いのか

雪が溶けたような小雨が強風に舞う中、一宮市の高校へ就職ガイダンスにお伺いしました。

2年生対象なので、来夏の就職活動へ向け、「就職」よりは「働く」準備といったところ。

その帰り道、最寄り駅が遠く、ご一緒した方と一緒にタクシーに。

すると、偶然運転手の方がこの高校の卒業生ということで話がはずみました。

景気が悪くなると、タクシーの運転手に転職してくる人が増えて売上が下がってしまうので、そういう点では今はいい時期だと。

また、みんなと一緒に…という行動はあまり好きではなかったので、今の仕事がとても合っているとも。

歩合の給料についても、がんばれば結果に繋がるからやりがいがあると。

何でも、誰でも、平等がいい訳ではないですね。

もちろん最低限の安定は必要ですが、固定ではない収入を上げようと日々頑張っている様子が伝わってくるお話でした。

お話を伺いながら、もしこの方が「平等」をもとに評価され、がんばっても同じ給料だったら、やる気をなくすように感じました。

一時期、「ゆとり教育は運動会の徒競走で、競争させずにみんなで手を繋いでゴールする」という話が揶揄された時期がありました。

がんばって成果に差がつくことや、そもそも得意なために優位に立つことが、あたかも悪いことのように受け止められる内容でした。

でも、みんなそれぞれ違うところができたりできなかったりするのは当然なこと。

その違いを認め合い尊重することのほうが大切です。

私も集団教育の場を窮屈に感じていたこともあり、誰もが「平等」がいいとは限らないことを思い出したお話でした。