話し相手を「観察」する

「相手の顔色をうかがう」というのは、いいイメージでは使われない表現です。

ただ、相手の様子に合わせて消極的な行動をとるのではなく、相手の表情に意識を向けることは大切です。

面談の中では、もちろん相手(クライエント)の様子を無視することはできません。

カウンセリング技法にも、「クライエント観察技法」があるくらいですから。

これは、簡単に言えば「クライエントのことをよく観察すること」なのですが、普段の会話の中でも、できているようでできていない部分になります。

自分の中に考えがあったり、伝えたいことに気を取られていると、ついつい相手の様子に気づかないこともあります。

私も、以前CDA資格試験へ向けてロールプレイで練習をしていた時に、有資格者の方に指摘を受けました。

退職を余儀なくされた中年男性のクライエント役と向き合っていたとき、いつまでもその退職に至る詳細を聞き出していた私に、そのロールプレイが終わった後、有資格者の方が言いました。

「本当に話したくない嫌な表情をし続けているのに、気づかなかったの?」

そう言われてハッとしました。

話を聞きだすことに一生懸命だった私は、「気づかなかった」のです。

「相手のため」という名のもとに、相手の気持ちを無視して「相手が受け入れられない」話をし続けていては何にもなりません。

その経験を経て、クライエントと向き合うときは相手の様子をしっかり「観察」し、言葉と表情が矛盾していないか、話しているうちに変化していないか、など意識するようになりました。

よりよい助言をしようと思うあまりに、相手の反応を無視して「いい意見」を話し続けるのではなく、相手の気持ちに沿った関わりをするために、「観察」の視点は大切です。


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