「友達親子」は女の子だけの特権?

先日野際陽子さんが亡くなりました。もう81歳だったんですね。

ご冥福をお祈りいたします。

野際さんといえば「ずっとあなたが好きだった」というドラマの中で、当時世の中の話題になっていたマザコン男性冬彦さんの母親役でした。

当時、関係が深い母と息子のことは衝撃的で、ドラマも大流行しました。

あれから25年。

明治安田生活福祉研究所ときんざいが行った調査で、母親とのお出かけに抵抗がない息子(10代後半から20代)は、71.8%もいるそうです。

これが親世代だと54.2%だったので、この20数年のうちに、抵抗感はずいぶん薄れているようです。

ドラマが流行っていた当時、男の子は大きくなってから母親と一緒に行動することは、仲が良すぎて「マザコン」で、よくないことのように受け取られる風潮もありました。

私は自分が姉妹で育ち、男兄弟と育ったわけではないので、イメージでは男の子は中学生になったら母親と一緒に歩くなんてあり得ないのかと思っていました。

でも現実には、用事があって出掛ければ、息子は私と2人で横並びで歩くのも全然抵抗がないようで、意外に思っていました。

そんなところにこの調査結果を知り、うちだけではないことを実感しました。

もともと、女の子と母親は、親子でランチしたり服を選んだり雑貨屋さん巡りをしたり…と、子供が大きくなっても、親子仲良く行動している人も多いです。

同じように子供を大切に育てていながら、性別の違いで、片や「友達親子」片や「マザコン」と、正反対のイメージの言葉で表現されることに、私はある種不公平感を抱いていました。

もちろん、子供に対して自立を促すことは、男女問わず必要なことだと思います。

我が家でも、経済的な面や自分に対する責任の面で、年齢に応じて、徐々に自立を試行錯誤はしています。

ただ、親が子供に対する思いは性差がないはずなのに、それを表現する行動は「好感」と「嫌悪」と両極端なのは不自然です。

海外の男の子たちは、母親への気持ちを娘と同様、時にはそれ以上に表現します。

こんなところで、日本もグローバル化?

お互いに、自立したうえで心地よい関係性が築ければいいですね。