はらぺこあおむし

「はらぺこあおむし」の絵本で有名なエリック・カールさんが亡くなりました。

我が家にもまだ「はらぺこあおむし」あります。

もうかれこれ20年くらい前、子ども達が小さい頃は、寝る前に絵本を毎日読んでました。

子どもが本好きになれば…と読み聞かせをしている方は多いでしょうが、

私の場合、私が読みたかった(*^_^*)

 

年子の男の子2人。

毎日、本当にあっという間に一日が過ぎて、自分の時間なんて全然ない。

せめて寝る前になんとか時間を作って、子ども達に読みながらも、

自分が絵本を楽しんでいたのです。

 

そこで近所の図書館に通いつめ、大きな手提げにギュウギュウ詰めに絵本を借りては、

2週間経ったら交換するかのようにまた借りに行く、そんな生活をしていました。

そんな中、やっぱり何度も読みたいと思った絵本は買ってきて、

本当に、何度も何度も読みました。

 

子供が大きくなってから、小さな子供さんのいる方へ絵本もあげてしまったのですが、

さすがにどうしても手放せない本たちは、今も我が家の本棚に。

 

 

 

 

 

 

 

「はらぺこあおむし」なんかは、穴に指をつっこんで、ページをいったりきたり。

ページの折れた本を開くと、そんな時間がよみがえります。

 

 

 

 

 

 

 

今も思い出す、私の大切な時間です。

 

エリック・カールさん、楽しい絵本をありがとう!

 


本への「書き込み主」に、思いを馳せる

先日、既に絶版になった本が欲しくて、中古の本をAmazonで購入。

やっと手元に届いたのでパラパラと見ていたら、「書き込みなし」とあった本を選んだのに、鉛筆で書き込みが!

薄く書かれていたので、見逃されていたようで(^^;)

読むと、自分の経験を振り返るワークの所に、

「バイトでひどく叱られました」とか

「グループワークがうまくいきません」とか

所々書き込んであります。

カウンセリングのワークブックとして、大学で心理学を学ぶ学生さんの教科書としても使われていた本だと聞いていたし、きっとこれを書いたのは学生さん。

所々しか書いてない様子から、先生から課題として取り組むように言われたところへ記入した感じ。

 

そもそもこの学生さんは、どうしてこの本を手放したのか?

書き込んだことは忘れてしまったのか。

「書いてあるけど、まあいいか」と思える内容だったのか。

もう心理学やカウンセラーからは離れてしまったのか。

それとも、この本を糧に力をつけて、今ではより専門的なレベルに達しているのか。

思いは膨らみます。

 

ついつい、他のページはどんなことが書いてあるか見てみると、

自分の感情を振りかえるワークでは「親からグチを言われて口論になりました」と。

「賛同したほうが親の気分が楽になるのですが、きいているのも苦痛ですし、自分のグチはきいてくれないのがなんか腑に落ちないので、葛藤しています」と。

 

この学生さんの気持ちを思うと、会ったことのない私も身につまされます。

それに、丁寧に自分の気持ちを振り返っていることに感心してしまいます。

こうやって自分を丁寧に振り返って、学びを深めていったんだな、と思うと、

会ったこともないこの学生さんが、何となく同志のように思えてきました。

 

この学生さんが、丁寧に自分を振り返って書き込んだことにも思いを馳せながら、

私はどう思うか振り返って、一緒に学んでいきたいと思います。

 


自分の棚卸しは、自分の「あたり前」こそ丁寧に

転職活動を支援する中で、経験の棚卸しとして、

今までの職務で培った経験や姿勢を丁寧に振り返っていく時間は大切ですが、

「振り返っても、自分の仕事は大したことないし、何書いたらいいか分からない…」

そういう声も多く聞きます。

もちろんやってきた実績も大切ですが、自分の人となりや、仕事への姿勢は大切。

特に、違う職種・経験の少ない職種へ変わる時には、ここに大切にします。

 

いろんな切り口で、働いていた時のことを、問いかけながら思い出します。

興味・価値観・心がけたこと・大切にしていること・工夫した点・譲れない点など。

 

その時、自分では大したことないとかあたり前と思っていることも大切にします。

と言うのも、自分であたり前と思っている点こそ、「自分らしさ」のあらわれ。

具体的なエピソードも思い出せると、初めて会う企業の方にも説明できるようになります。

 

そしてこれからの方向性を考える時は、仕事(働くこと)だけで考えず、

自分の人生全体として考えます。

 

人生という長い視点で、仕事以外も幅広く考えると、

子どもの年齢を考えたら、10年後は状況が全然違うと気づいた、とか

仕事に忙殺されていた時期を取り戻すために、今度こそ家族との時間を大切にしていきたい、とか

違った思いも出てきます。

 

いったい自分は何を大切にしていきたいのか、

そして、自分らしい人生の中でどう働いていくのか、

その思いを大切にすることが、より満足度の高い人生に繋がります。

 

一緒に少し振り返った後、次の面談までに…と続きをお任せすると、

今までずっと足踏みしていた応募書類が、次の面談に出来上がってくることも多く、

そんな時は、今まで意識していなかった自分をたくさん発見して、自信を取り戻した表情に。

私もうれしくなります (^^)

 


母の日に思う

5月9日は母の日

 

 

 

 

 

 

今年就職した息子から、ルピシアのお茶セットをもらいました!

自分で働いたお金で買ってくれたかと思うと、感慨ひとしお (T_T)

 

そして私は、実家の母にバラのブリザーブドフラワーを

今までは鉢植えのカーネーションを贈っていたのですが、実家が道路の拡張でコンパクトに改築したので、今年は内容変更。

こうして贈ったり贈られたりすると、あらためて

贈るのはモノじゃなくて、相手を思う気持ちなんだと実感しました。

 

息子は今、在宅でリモート研修を受けていて、

私が家で、結構紅茶を飲んでいることを見るようになって選んでくれたんだと思うし、

私も、母が今までは花の手入れを楽しみにしていたので鉢植えで贈っていたけれど、

今年は家がコンパクトになって大きい鉢は置けないだろうし、まだ片付けが終わり切らないことを聞いていたので、手間のかからないものをと考えて選びました。

 

結局、何を贈ろうか考える時間は、相手のことを思いやる時間だったことを、

改めて実感する機会になりました。

 

母の日ありがとう!

 


実務経験がない仕事も、資格を取ったら就職できる?

先日、職業訓練のことに触れましたが、

私がかれこれ10年程、職業訓練に携わる中で出会った方は本当に様々。

失業中の方の中には、職業訓練を、「手当てを受給しながら学べるせっかくの機会」と捉えて、学ぶことに集中してしまう方もいますし、

就職が目的の訓練でありながら、就職活動に向き合えない方もいます。

またその理由も人それぞれです。

 

今までは条件を優先してパートで働いてきたけど、そろそろ子供の手も離れてきたので、もっとしっかり正社員で働きたい。

でも、いままでの経験で、正社員就職できるのか?

 

土日休みで働きたいし、年齢を考えると力仕事はちょっと…。だから事務職で正社員がいい。

でも、今まで事務職の実務経験はないし。

 

私がいた施設は、いずれも事務系の職業訓練なので、こう話される方が本当に多い…。

そうすると、次の一歩がなかなか踏み出せない。

 

何か資格を、と考えることは、悪いことではないのですが、

現実として、職務経験>資格あるいは、資格+職務経験であることも多いので、現実を踏まえて自分はどうするか、考えていくことになります。

 

ここで大切なのが、違う職務経験で培った経験や姿勢の振り返りです。

実は、職種は違っても、次の方向に活かせることがたくさんあります。

だから一緒に、丁寧に振り返ることを大切に。

 

資格やそこへ向けての学びは訓練時間でしっかりと、

そして今まで培ってきた経験の棚卸しや、身についた力や強みの整理は、面談をきっかけにじっくりと。

訓練では、ジョブ・カードというフォーマットに沿って、

自分の経験を棚卸しして一緒に整理したり、

その中から見つかった強みを活かせるような応募書類を作ったり、

今までの経歴や経験して感じたことをもとに、訓練後の方向を一緒に考えたり…。

 

その方の状況やペースに合わせて、一歩ずつ伴走し、修了日を迎えます。

 


判断が合ってるかどうかなんて、結局は分からないもの

今年もゴールデンウイークは自粛。

なかなかどこかへ出かけるという感じでもないので、部屋の片づけをし始め、増えてきた書類やら本やら、どこかに入るところはないかと探していました。

すると、リビングの棚にずっとしまったままだった子供たちの図鑑を発見。

もう今となっては見ることもないので、これを処分してスペースを空けようと思い立ちました。

その中には、小学館の図鑑NEO

当時新しく発売されたシリーズで、子ども向けではあったのですが、とてもきれいな図鑑だったので私も欲しくなって、せっせと買いそろえたものでした。

いざ数えてみると14冊も!

その他の図鑑っぽい本と合わせると結構な数で、捨てるのも忍びない。

ちょっとインターネットの買い取りサイトで見積もりをしてみたのですが、古いバージョンだし、大した額にならないので、手間を考えて直接ブックオフに持ち込んでみました。

いざ査定!

すると、カバーのついていた2冊は、まあまあの値段(250円とか)がついたのですが、カバーなしのものは10円…。

カバーって大事だったんだ~(>_<)

子ども達が図鑑を出し入れする時、ガサゴソと邪魔そうだったので、見やすいようにと敢えて私が外したのです(そして捨てた…)

その当時は、子どもたちが使うのにいいと思ってやったことが、結局15年以上たって「あ~」ということに。

思いもしない後悔の気持ちが。

結局、その時はいいと思っていても、状況が変わったり時間が経ったりすると、後悔することもあるよな~

 

なんで捨てちゃったんだろう…

金額のことよりも、自分がやったことを振り返っての残念な気持ち。

あの時はいいと思ったんだし、と納得させてみたり、

捨てるよりはいいし、と思い返してみたり、

ものを手放すことで、いろんな思いがよぎりました。

 

まあ悪い気持ちばかりではなく、その当時の息子たちの様子を懐かしく思い出すことができたので、

良しとしたいと思います (^^;)

 


「職業訓練」は、様々な人生に出会える場

会社を辞めた…でも、なかなか今の経験やスキルでは就職が決まらない。

今までの仕事とは違うスキルを学んで、方向を変えて就職したい。

そんな方の選択肢として、「公共職業訓練」があります。

①失業手当を受給できる方の離職者訓練3ヶ月間・6ヶ月間(職場実習付き)コース

そして②受給できない方の、求職者支援訓練

詳しくは → あなたのしごと探しに、役立つスキルを。ハロトレ特設サイト|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

 

そもそも、私がキャリア支援の道を目指そうと思ったのは、職業訓練で受講生の方に就職活動の支援をしたことがきっかけでした。

受講している方の就職相談にのったり、求人を紹介したり。

その中で、私の様々な職業体験を話して感謝され、

当時、それまでの自分の経験に自信がなかった私は、この方向に自分の人生をかけてみようと、キャリア支援の資格取得を目指し、今に至ります。

そんな経緯もあるので、やっぱり思い入れも強く、

場所を変えながらも、ずっと職業訓練の仕事には携わってきました。

今は、簿記会計・税法を学ぶ職業訓練で面談しています。

 

何がここでの支援のやりがいかと考えてみると…

本当に様々な年齢・経験の方が、一緒に学び、その後就職していく。

その多様性でしょうか。

若い方は10代から、定年退職後の60代の方まで。

男女とも、ここに至る経歴も様々な方が一緒に学び、時間を過ごすのは、

受講生の方にとっても、支援する側にとっても、学ぶことの多い場です。

スキルを取得する中で、若い方を励ますこともあれば、反対に刺激を受けることもあり、

人生経験の多い方の話を聞きながら、自分はどうかと考える機会もあり。

働くことをテーマに、自分の人生を見つめ、振り返り、これからの方向を考える。

そんな時間を一緒に過ごしています。

 


「誰が言うか」の大切さと、その時の温かい気持ち

前回のブログで「食わず嫌いのカキを食べた話」を思い出した時、

一緒に思い出したのは、「食べてみろよ」といった先輩のMさんのこと。

懐かしい…

何度も「食べてみたら」「おいしいよ」と言われても、食べなかったのに、

その時私がカキを口にしたのは、Mさんが言ったから。

 

Mさんは同じ部署の先輩で、出身地(山梨)や大学が同じだったこともあり、私のことを子分のようにかわいがってくれました。

今でも印象に残っているのは、まだ大した仕事もできない私に、450人ほどの講師データベースを作る作業を教えてくれたこと。

まだ事務所内に、オフコン(オフィスコンピューター)が1台しかなく、人数分ノートパソコンが導入されることになったのに、何に使っていいのか分からない…といった時代でした。

そんな中、新しくきたパソコンで新しい作業を教えてくれ、できるようになるまでサポートもしながら任せてくれた。

事務所の誰にもできない作業を、私ができると信じて、任せてくれた。

その思いの積み重ねをMさんから感じていたからこそ、私もMさんの言葉を信じたのだと、今でも思います。

結局、他の人が言っても、20数年食べていなかった食わず嫌いを、私は食べることはなかった。

何を言うかももちろん大切だけれど、誰が言うかはもっと大切。

そこに、相手を信じてかかわる関係があってこそ。

そんなことも、あらためて、温かい思い出と共に思い出すことができました。

 

Mさんは、私が会社を辞めて結婚し、長男が生まれた半年後に、病気で亡くなって

( ;∀;)

久しぶりに思い出したから、きっと「おっ、久しぶりだな!」って言ってます(笑)

 


「食わず嫌い」を食べた時の話

自分のこころの内面を振り返るワークでの1コマ

「印象に残っている食べ物」というテーマで、私が思い出したのが、

25年以上前に食べた「カキ料理」

実は、社会人になるまでカキを全く口にせず「食わず嫌い」だった私が、初めてカキを食べた、その料理でした。

 

それは大学を卒業して入った会社で2年経った頃、会社近くの中華料理屋さんでのワンシーン。

立食形式で大勢でランチ。

いったい何の集まりだったかなんて、すっかり忘れてしまいましたが、

「ずっとカキが嫌いで食べたことがないから!」と言い張る小生意気な私に、

「おいしいから食べてみろよ」と先輩社員が。

その方は私より20歳くらい上、出身(山梨)も大学も同じで、私を子分のようにかわいがってくれた方でした。

その先輩の後押しだったので、しぶしぶ口に…

思い切って食べたそのカキ

 

うわっ、おいし~!

 

フリッター状のカキと野菜(ナスだったかな?)をオイスターソースで炒めた料理。

料理の名前は覚えてないけど、そのおいしさや味は、今でもはっきりと覚えています。

「カキが食べれた」「食べてみたらおいしかった」という単純な出来事なのに、もう25年以上経った今でも、まるで昨日のことのように思い出したのはどうしてか?

 

たかがカキ、生きていく上で、食べなくても別に困らない。

だけど、思い切って食べた瞬間の「えいっ」という思い、

そして、思い切って食べてみた自分のがんばりをちょっと誇らしく思う気持ち、

「意外と食べれた」と、できないと思っていたことへのハードルがぐっと下がった感覚。

もっと幼い頃に自然に食べていたらそこまで感じることはなく、長い間食べていなかったからこそ、

ずーっとできないと思っていたことだって、やればできる!と知った瞬間でした。

 

こんなに時間がたっても、ありありと思い出したあの時の様子。

そして、あの時の経験が、

その後ハードルを感じた時に、私が進む力になっていたことに、

思い出した「今」気づきました。

 

こうやって、人は経験を重ねる中で自分らしさも共に育っていくんだ、と今更ながら実感して、

そんな私も悪くない…と、新たに自分を見直しました (^^)

 


変化するスピードの速さと、変化に向き合う気持ちと

コロナの広がりによる振り回され感について前回触れましたが、

角度を変えると、この1年は、世の中の変化がものすごいスピードで進んだ期間でした。

コロナが終息した後に、もちろん戻ってしまう部分もあるとは思いますが、

それでも、5年や10年はかかりそうな変化が、一気に起きた1年でもありました。

私の周りで対人支援をする方々には、「直接会って話す」ことを大切にこだわりを持っている方も多かったのですが、

そんな思いも一気に吹き飛ばす勢いで、対面からオンラインへと、変化が起きました。

でも改めて考えれば、今までわざわざ出かけて会うことに、ためらいやハードルがあった方々もいた訳で、選択肢を広げる変化になったのだと思います。

地域性や安全性という面で、オンラインの可能性を大きく感じる1年でした。

 

そんな中、今年に入って「全日程オンライン」のキャリアコンサルタント養成講座を担当させていただくことになり、

更に模索する日々を過ごしています。

受講生は、愛知の方は1割ほど。

東北から九州、果ては上海にお住まいの方も!

同じ思いで、一緒に学びの時間を過ごしています。

 

私自身も、以前は場所を見てスルーしていた東京開催のセミナーも、気軽にぽちっと申し込めますし、

その前の年には、迷いに迷って諦めた北海道での研修だって、オンラインだったから参加できました。

地域的な可能性は、本当に広がりました。

 

ただ変化に向き合う気持ちは、人それぞれ。

私はどちらかと言うと変化を楽しむタイプなので、思い切ってチャレンジしてきましたが、変化は痛みを伴うものですし、変わらないことには安心感もあります。

変化する日々を語る方、この方にとってこの変化はどうだったのか。

変化と向き合う、不安や迷いなど。

人によって違うからこそ、相手の思いを思いやりながら、分かり合おうとすること、大切ですね。

 

 

* オンライン「キャリア相談」も受付中

  詳しくはこちら ↓

「キャリア相談」について