元気なあいさつが人をつくる

台風5号も無事通り過ぎ、8日は豊田市にある高校の就職ガイダンスにお伺いしました

台風の動きが余りにもゆっくりで台風情報を見ながら心配していましたが、明け方には雨も止みました。

高校に着いて校内を歩くと、出会う生徒さんはみな「こんにちは!」と目を見て挨拶をしてくれます。

高校としての「第一印象」もとても良い、生徒さん達でした。

模擬面接をする段になると、既に受ける企業が決まっており、集団面接も先生方に指導していただいているとのこと。

いつもは入退室の動きをデモンストレーションしたり、確認したりしてから模擬面接に入るのですが、それではすぐやってみましょう!ということになりました。

日頃挨拶をすることが当たり前な生活を送っている影響は大きく、どの生徒さんも、目を見てとても大きな声でしっかり挨拶をし、一生懸命お辞儀をして入室してきます。

緊張してなかなか笑顔は出なくても、一生懸命さが伝わり、とても好印象です。

面接の流れに沿って自己PRを話してもらっても、部活動やボランティア活動をがんばった話を基に、仕事への意欲も考えて話すことができました。

自己PRの中に「改善」という言葉が出てくるあたり、さすがトヨタのお膝元という感じですが、就職率がよいというのも納得の生徒さん達でした。

高卒で4割(10年ぐらい前までは5割)、大卒で3割が卒業後3年以内に離職しているというデータがあります。

同じ離職でも理由は様々ですが、この生徒さん達が、社会人として、それぞれの良さを発揮できる社会であってほしいと思います

台風明けの晴天の日差しの中、さわやかなあいさつに送られて学校を後にしました。


チャレンジ精神をいつまでも

今日は岐阜県瑞浪市の高校へ、就職支援ガイダンスにお伺いしました。

高校生の就職活動と言うと、大学生とは時期も流れも異なり、求人票の公開が7月1日から、選考は9月16日から、と決められています。

そして、大学生と違い、高校やハローワークとの関わりがとても強い就職活動になります。

今まさに、三者面談で希望就職先を提出し学内選考を、という時期なのでした。

私も高校へお伺いするのは初めてだったため、どんな生徒さん達が集まるのか楽しみ半分不安半分。

午前中はレクチャー中心に、そしてその時間内に作った自己PRを基に、午後から各部屋へ分かれて模擬面接を、という流れでした。

実際始まってみると、朝の不安はあっという間になくなり…。

いい意味で私の想像を裏切る生徒さん達でした。

自己PRの題材探しでは、部活や学内行事を中心に考えます。

でもそれでは題材が見つからない時は、「手伝い」も含めて考えることに。

何を書けばいいか分からない…という生徒さんも、ほんの少し言葉かけすることで、

決められた家事をどんな日でも毎日やり続ける責任感

手伝いを感謝されることに喜びを感じ生まれた他者への貢献意欲

そんな強みを働く場へ活かす、意欲にあふれた自己PRに仕上がりました。

また、社会人にとって求められるチャレンジ精神の例として、「新しい仕事を頼まれたとき引き受ける人?」と言う質問には、その部屋全員が挙手。

大学生ではなかなか全員の手が挙がらない質問なので、感動してしまいました。

私も社会人の一人として、この率直な意欲が活かされる社会であることを願い、励ましの言葉を伝えて学校を後にしました。


女性活躍って言われているけど、管理職になりたい?

説明会で「女性も管理職になれる」をセールスポイントとして話す企業の方の言葉に、

「私、別に管理職になりたい訳じゃない」

と話す女子学生がいました。

世の中は女性活躍推しで「女性も管理職に」と言っているのに、その企業と学生ではポイントがズレていたのです。

今どきはワークライフバランスに関心が高い学生も多く、仕事か結婚・出産か、なんて選択をすることを望んではいません。

できるなら、やりがいのある仕事も子育ても無理無く経験できる方法を選びたいのです。

やりがいのある仕事…というと、管理職になる可能性もその中に含まれます。

ところが、独立行政法人「国立女性教育会館」の調査結果がリアルでした。

管理職を目指したいと入社1年目に答えた女性は64.7%。

同時期の男性が94.1%なのに比べて低いうえに、その気持ちも、入社2年目には44.1%まで下がってしまう、という調査結果でした。

これを一言で、女性はやる気がないと捉えるのは違うのです。

入社後、ふと見上げた管理職はほとんど男性。

さらに数少ない女性管理職は、未婚か子供のいないバリキャリタイプ(バリバリと仕事優先で働くタイプ

子供のいる女性管理職の比率はとても少ないのです。

働き方もタイプも異なる女性管理職が身近に感じられるようになり、女性管理職のロールモデル(例となる存在)が増えれば、管理職に対する意欲にも大きな影響があるはずです。

管理職という可能性も含め、仕事の任される幅や責任が増え、仕事の面白さを知ることで、成長もやる気も変わっていきます。

「そんなの無理」と考えるとその先はないのですが、「そうなったらいいな」と考え、少しずつでも先へ進むことで徐々に世の中は変わっていくはず。

長時間労働も女性活躍も、あらゆる人が働きやすく、いきいきと働ける環境になるために、まずは一歩一歩、です。


キャリアコンサルタントの仕事とは

今日はキャリアコンサルタント養成講座でサポートさせていただいた受講生の方と、お仕事をご一緒することができました。

打ち合わせ後の会話の中で、キャリアコンサルタントの仕事はまだまだ多くの方に内容を理解してもらっていないと思う半面、新しい仕事として幅を広げられる可能性が大きいことを再認識

資格試験にキャリアコンサルティングの理論として名前が挙がる方々もほとんど存命ですし、新しく変化し続ける仕事なのです。

主な仕事として、教育分野では大学の就職支援やキャリア教育だけでなく、小中高校対象の支援もできます。

企業の分野では、再就職支援だけでなく、働いている方のキャリア形成も大切な仕事です。

それ以外にも、ハローワークや派遣会社でも仕事の場が広がっています。

養成講座にも、大学など学校関係の方だけでなく、企業の人事担当者や社会保険労務士、派遣会社やハローワークの方と、様々な方がいらっしゃいました。

支援内容を取り上げても、コンサルティング(カウンセリング)としての個別面談もあれば、集団向けの支援の進行役、キャリア形成の制度構築など、幅広く関わることができます。

今まで関わってこなかったジャンルのお仕事に触れることができるのも、人との出会いがあってこそ。

またの機会でもご一緒したいですね…。


キャリアコンサルティングで「キャリアの健康診断」

今日は名古屋近郊の税理士法人へセルフキャリアドック制度のキャリアコンサルティングにお伺いしました。

以前、私は会計事務所で働いていたことがあり、事務所の雰囲気が似ているところに懐かしさを感じながら面談させていただきました。

一般的に「キャリアコンサルティング」というと、就職や転職支援、または働きながら悩みがあるときの相談といったイメージが中心です。

でも、このセルフキャリアドック制度は、転職支援でも悩み相談でもありません。

もちろん話すうちにその内容に近づくこともあります。

でも、健康な人が健康に生活し続けるために定期的に健康診断を受けるように、お仕事されている方に、定期的に働き方や仕事・それに伴う人間関係を振り返っていただく機会と想定しています。

つまり、更にいきいきと働いていただけるようにお話を伺う訳です。

これがよくある「キャリアコンサルティング」のイメージと大きく違う所です。

だから私も、面談を始める前にその点をしっかり伝えて、すり合わせをしてからお話を伺っていきます。

このステップを大切だと考えるようになったのは、企業から退職勧奨として面談を設定されたと誤解されたことがあったからです。

面談の中で、何度も誤解について否定しつつお話を伺ったのですが、警戒され抵抗するコメントを口にする方を前に、本来の面談を進めることができませんでした。

それ以降、せっかくの機会を役立ててもらうために、しっかりと面談の前にその目的を説明し、その方にとってプラスになる機会であることを理解していただいています

実際には、お話を伺う中で新たな気づきにつながり、笑顔で面談を終えられる方が多いのです。

更に役立てる存在になれるように、日々精進です。


チャンスを幸運に変えるには(後編)

偶然の機会を最大限に活用するためには、5つの条件があるとクランボルツは言うのです。

その条件とは

好奇心・持続性・柔軟性・楽観性・冒険心

「冒険心」を持って行動を起こし、

「楽観性」と「持続性」で、うまくいかないときも何とかなるさとやり過ごして継続し、

とにかくやってみようと「柔軟性」と「好奇心」で、前向きに行動し続ける。

そうやって行動し続けたことで、結果として「機会」を活かすことができる訳です。

この話は、何も世界的なオペラ歌手や成功した起業家や芸能人だけの話ではありません。

未来は予測できないことだらけ。

計画も大切ですが、計画に縛られてしまってはもったいない。

かといって、予期できない出来事をただ待つだけもダメなのです。

機会を創り出すために、積極的に行動して出会いを増やし、その上でやってきた偶然は準備をもとに最大限に活用してステップアップの機会へと変えていく…。

「どうせ人生は何も変わらないよ」とか、「思い通りにいかないから考えても無駄」と思ってしまう時も、とにかく行動して出会いや機会に繋げていくことで、チャンスが幸運になるという訳。

行動によって幸運さえも引き寄せるこの考え方は、希望に満ちているなぁ…と私は感じています。

この考え方を知れば知るほど、やっぱり人との出会いや行動、そして日頃の取り組む姿勢は大切にしようと改めて思うのでした。


チャンスを幸運に変えるには(前編)

海外で活躍するソプラノ歌手の中村恵理さんが、チャンスを見事つかんだエピソードを読みました。

彼女は、体調不良で急きょ降板したトップスターの代役を務めたことで、世界の第一線で活躍するようになったのです。

「私は幸運でした」という彼女に、恩師が言った言葉は、

「この世にラッキーなんてあり得ない。良い話が降りかかってきた瞬間に、準備が十分できていただけのこと」

この言葉を聞いて思い出したのが、クランボルツの「計画的偶発性(プランドハップンスタンスセオリー)」というキャリア理論です。

人生は予測できないけれど、行動を起こしてチャンスを切り開いたり、偶然の出来事を最大限に活用したりすることが大切さだ…という考え方です。

クランボルツやこの理論は、キャリアカウンセラーやキャリアコンサルタントを目指す時に学ぶので、その筋では有名で、大好きという人もいるのです。

でも、一般的にはあまり知られていないのが残念。

実は遡ること先月21日、私はその内容で海老原嗣生さん(リクルート出身の雇用ジャーナリスト)のお話を聞く機会があったばかりでした。

FullSizeRender

「クランボルツに学ぶ夢のあきらめ方」というタイトルで、お笑い芸人が実名で大勢出てきて、楽しみながら、面白く、そして分かりやすく理論を解説していただきました。

理論と聞くと難しくて避けて通りたいイメージがありますが、具体的な例を数多く織り交ぜながら、現実に繋がる内容でした。

クランボルツはその理論の中で、偶然の機会を最大限に活用するためには条件があると言っているのです。

後編へつづく…。


アルバイトと労働法

次男のアルバイト先から、雇用契約書が送られてきました。

IMG_1800

今どき飲食店のアルバイトでもこういった書面が作成されていることに時代の変化を感じます。

ひと昔前などは、学生のアルバイトでは契約書や労働条件を交わすこともなく、口約束を基に働くことも多かったです。

最近は、特に飲食店では、「ブラック企業」を疑われると、ただでさえ人手不足なのに人材が確保できないことも多く、企業側も制度を整えざるを得ない状況です。

グループワークの評価を担当している大学でも、労働法をテーマに講演を行い、その内容を基にグループワークを実施しています。

一年生を対象としているため、大学へ入学して初めてアルバイトを始めた学生も多いタイミングです。

労働法の知識を学ぶことで、実際に自分のアルバイトについて考え、意識が変わる学生も多いです。

グループワークの中でも、

「労働条件を確認するにも、そもそも契約書なんてもらってない」とか

「働く時間によって休憩時間が決められているなんて知らなかった」という声もあり、

まずは知識を持つことの大切さは実感できました。

ただ、「分かっていても言いにくい」という現実を実感している学生も多く、社会人の労働状況と同じく、まだまだ課題が多いことを知る機会にもなっています。

ただ、「働く」ことを自分のこととして受け止めて考えることは大切ですし、その上で何を選んでいくのか自分で考えることも大切なのです。

我が家の次男も、繁忙期の土曜ランチの時間帯ということもあり、入りたてながら頼りにされたこと、そしてなにより、おいしいまかないご飯にやる気を駆り立てられ、今日も出かけていきました。


〇年後を見据えて

大学で就職支援というと、学生さんと向き合うのは、早くて3年生の夏から。

ほとんどが、3年生の冬から4年生までが対象となります。

先月まで4年生と向き合い続けた日々から一変、私は今月から、違う大学の1年生を対象とした講義の評価作業に携わっています。

IMG_1776

1年生達は、グループワークを通じて出した結論を紙にまとめて提出するのですが、これがなかなか、グループや学科の間で差が大きいのです。

そもそも設定や記入する内容を把握できていないグループもあれば、その点をメモに取り、項目ごとに答えを整理して記入し、更には自分たちの考えまで掘り下げることのできたグループもあるのです。

同じ講義を受け、同じ形態でグループワークをしたうえで、この差を目の当たりにすると考えさせられます。

実際に4年生と接する中で、就職活動が動き出す頃にはあったらいいとつくづく感じていたのは「文章力」と「コミュニケーション力」

感想をずらずらと書き連ねたエントリーシートを持ってきた4年生の学生さんも、早い年次から、結論から書き理由を考えることや、5W1Hを意識した文章作成を繰り返していれば、もっと伝わりやすい文章が作れたはず。

「文章力」も「コミュニケーション力」も早いうちから!

〇年後の就職活動、更にはその先の将来を見据えて積み重ねることの大切さ。

それを実感しているからこそできる目線で、学生さんと関わっていきたいです。


いろんな仕事

今日は豊田市内で、瓦ぶきのお仕事に携わる方のキャリアコンサルティングでした。

世の中には本当にいろいろな仕事があります。

私も事務職という点では、一般事務、会計・経理事務、営業事務、医療事務、変わったところでは職業訓練の運営事務などと様々経験してきましたが、それもたかだか事務職だけのこと。

セルフ・キャリアドックを活用する企業の従業員の方へキャリアコンサルティングをするとなると、本当に様々な仕事をされている方と接することになります。

当然、面談前にはその企業の仕事内容を把握し、下調べして臨みます。

下調べをしていると、私の頭の中には子供の頃NHKの教育テレビで見ていた「はたらくおじさん」のテーマソングが…。

もちろん、自分の経験で得意ジャンルを決め、その業界だけを対象にするという考え方も一つです。

でも、知っているから当たり前だと思い込むことや、さらっと聞き逃してしまうこともあるかもしれません。

これからもしっかり事前準備をして丁寧にお話を伺うことで、面談された方に有意義な時間を過ごしていただきたいと思っています。

今まで知らなかった仕事にがんばられている方に敬意を!

そしていろいろな仕事の方が、元気に明日の仕事に取り組まれますように。