女子学生目線と社会人目線の違い

茶髪は黒髪に染め直して、いよいよ就活モード。

となっても、意外なところで「ジェネレーションギャップ」を感じることがあります。

女子学生の場合だと、就活スーツの白シャツの下に着るインナーの色。

「え~!黒はダメなんですか?」

学生さんは、下着らしく見ないようにあえての黒インナー。

でも逆に、白シャツの下のインナーは、透けて見えないための、白かベージュです。

他にも、前髪を止める額の真ん中のピン。

額を出した方が明るい印象なので、前髪を斜めに分けるのはおススメです。

でも、前髪を斜めに流そうにも短くて…といった時に止めるピンは見えないように止めてください。

普段は額の真ん中で止めるのもカワイイのですが、就活では…。

今短い人も伸ばして行けば届くようになるので、それまでは、スプレーを使って固めたり、ピンの位置を工夫したりしてしのいでいきます。

就活となると、なんだかんだ、学生さんにとっての父親世代と相対する機会が多くなります。

そこでは、おしゃれとしてではなく、ジェネレーションギャップも差し引いた「身だしなみ」が求められるのです。

企業や、目上の初対面の社会人目線を想像することも、就活の一部なのですね。


「何者」 「シューカツ!」 ~小説で就活を知る

大学新卒の就職活動にはシーズンがあり、選考フローも独特です。

エントリーシートやグループディスカッションも、一度に大量の希望者を対象にする新卒就活で行われる選考方法です。

そんな「就活」を題材にした小説からは、また違った角度から「就活」を知ることができます。

 

★朝井リョウさん「何者」(公開中の映画の原作)

この作品には、SNSと現実が混在する「今どきのリアルな就活生」の姿が描かれています。

就活をテーマとしつつ、鋭い観察眼による登場人物の描写と、読む人をも巻き込むストーリー展開になっています。

「確固たるものさし」が分からないまま進んでいかなければならない就活で、「大したことない自分」をどう社会へ出していくかに苦悩する登場人物たちの姿が、リアルに描かれています

★石田衣良さん「シューカツ!」

7人の大学3年生が「シューカツプロジェクトチーム」を結成して、全員合格を目指します。

主人公や、主人公が出会う人たちを通して、「働くとは?」「就活の本質とは?」を考えさせてくれる作品です。

「何ができるかで評価されてきた」学生から、「実社会の壁に折り合いをつけて、自分を社会に理解してもらう」社会人への、人間としての成長が描かれています。

 

就活は、自分で進んでいかなければならないからこそ、悩み、落ち込むことも多いのです。

でも、だからこそ、目を見張るほどの成長があるのも、また就活なのです。

ぜひ周囲は、一歩離れて見守り、応援していきたいですね。

「どんな活動をしているか」や「就活生はどんな気持ちか」が体感できるので、最近の就活に興味のある方には、読んでみることをおススメします。

*小説の就活スケジュールは、現在の就職スケジュールとは違います。


新卒就活で「インターンシップ」って参加したほうがいいの?

素直にこの質問を投げかけられたら「YES」です。

企業との接点であることは確かですし、接点は多いほうがいいからです。

インターンシップは企業での就業体験で、3月エントリー開始にスケジュールが変更された2年前から、急激に増えた活動です。今では、就活サイトで応募企業を探すのと同様に、インターンシップを検索して申し込むことができます。

インターンシップにもいろんな種類があって、目的に合わせてどう参加していくか、選んでいく必要があります。

1day…企業の説明会に近いです。仕事内容を幅広く大勢の学生さんに知ってもらうために、回数多く実施します。説明会+ちょっとしたワークの場合が多いです。全然就活してない人の入門編にはいいかもしれません。

仕事体験型…IT企業でプログラミングをしたり、商社で営業に同行したりするものもあります。入社後の仕事への理解が深まります。

採用直結とは限りませんが、企業・仕事への理解が深まるので、結果的に志望動機は厚く語れるようになりますし、熱意も高まります。

1週間程度で選考あり…選考があるインターンシップはなかなか通過するのが難しく、本選考より倍率が高いことも多いのです。

ただ、通過せず、「意外と就活難しい…」と実感した学生さんは、本選考へ向けての本気度が一気に上がるので、その点でもチャレンジすることはプラスに活かされます。

インターンシップ参加が選考に有利かは企業によって様々です。

参加者を、別の選考ルートで有利に進める企業もありますし、人事の目に留まることもあるかも…です。

でも、例えそうならなくても、参加することでその企業やその仕事への理解が深まり、方向性を絞ることには繋がります。

参加して想像どおり志望度が高まることもあれば、想像と違って方向を変える場合もあるのです。

それもこれも、行動したからこその、前進です。

ただし、気軽に参加して欲しいとはいえ、企業の選考目線は常にありますから、基本的なあいさつや言葉遣い・態度は、意識して臨んでくださいね。


長時間働くことで、体を壊さないか心配です。

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「過重労働解消のためのセミナー」に参加して、過重労働防止の取組事例を学んできました。

「過重労働」は今話題ですね。

自分だけでなく、家族が、残業や休日出勤が多くて、それがもとで心身に不調が出ると大変です。

昭和の時代は、「職場環境を改善したり仕事量を減らしたりすると、コストはかかるし生産性も低下する」と考えていました。

でも今は、「従業員の健康や満足感と組織の生産性を両立することは可能」という考え方。

むしろ「相互作用があって互いに強化できる」と積極的に捉えています。

長時間労働は、脳・心臓疾患やメンタルヘルス不調の原因になるといわれています。

仕事以外の生活や家族のことも含めて、働き方を考えていく時代に、徐々に変わりつつあるのです。

でも、まだまだ現実は追いついていないですよね。

電通の話を聞いても、「そのくらいの残業よくある話」という考え方がまだまだ多いですし。

ワーク・ライフ・バランスの点からも、一人一人が、生活も充実しながら、働きがいのある仕事で働くことのできる世の中に!


ますます注目される、企業における「メンタルヘルスケア」

連日、電通の家宅捜索のニュースが報じられています。

長時間労働で労災認定された過労自殺をきっかけに、常態化していた長時間労働に調査が入っています。

今までにない大人数での調査ということからも、長時間労働是正を目標とする政府の本気を感じます。

今まさに、過重労働やそれに伴う職場での「メンタルヘルスケア」に注目が集まっています。

そんな中、この前の日曜日(11/6)、メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅱ種(ラインケアコース)を受験してきました。

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大阪商工会議所が実施する、職場内のメンタルヘルスケアの知識や対処方法に関する検定で、Ⅰ種(マスターコース)・Ⅱ種(ラインケアコース)・Ⅲ種(セルフケアコース)に分かれています。

ラインケアコースは、管理監督者(管理職)対象。

部門内の部下へのメンタルヘルス対策の推進を目指していて、管理職への条件にしている企業もあるため、会場内もそれらしき男性の姿が目立ちました。

準備はして臨んだものの、受験者が増加して難易度が上がっているとの評判通り、開始早々冷や汗の出る内容でした。

途中退室する方がボチボチいる中、とても帰れる状況ではないまま試験終了。

とにかく、結果を待ちましょう…(汗)

いずれにしても、働いている人と関わる中で、メンタルヘルスの知識は今後必須です。

「知らない」ことで、支援の幅を狭めないよう、今回得た知識を生かしていきたいです。


今どきの大学新卒就活で使う「履歴書」のこと

今どき、新卒の就活では、大学指定の「履歴書」を使うことが多いのです。

大学名が入り、大学独自のフォーマットで作られた履歴書を、封筒とともに大学内の生協・書店で販売していたり、大学内で配布していたりします。

市販の履歴書では、職歴のない新卒の学生はアピールできる内容が少ないので、大学のキャリアセンターでは「大学指定の履歴書」を使うように言うところが多いです。

就活でよく話題に出るES(エントリーシート)は、企業によって設問も違いますし、提出がある企業もない企業もあります。

でも履歴書は、提出のタイミングは様々でも、ほとんどの企業でいずれ提出することになります。

エントリーシートも、履歴書で作成した文章を活用して対応できる設問も多いので、まずは履歴書の文章を作成して備えるといいですね。

履歴書は、大まかに2つの部分からできています。

名前・住所・電話番号・アドレス・学歴などを記入する履歴部分。

そして、趣味・特技や、自己PR・学生時代力を入れたこと(「ガクチカ」なんて呼ばれてます)、志望動機などを記入する、文章の部分。

実は、この文章の部分こそ準備が必要なのに、それでいてなかなか取り組みにくいのです。

でも、履歴書も、エントリーシートも、面接も、大まかにこれらの文章を中心に選考が進んでいきます。だからこそ、今ここでしっかり時間をかけて試行錯誤することが大切なんです。

結果、自分の考えが文章に整理されると、面接でも自分について語れるようになっていきます。

文章を書くときは、始めは履歴書の字数よりなるべく多く文章を書き出して、徐々にまとめながら、内容の濃い文章に仕上げていきます。

あとは、活動をする中で見直しながら進めるといいですね。

まぁ、うまく書けないなぁ~なんて時は、大学のキャリアセンターに相談に行くとアドバイスがもらえます。

昔は「就職課」なんて固いイメージでしたけど、今や「キャリアセンター」は学生さんの味方です!今はまだ空いてますし…。


大学3年生は、年内を目標に活動準備を進めよう!

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ついこの前まで、半袖でもいいかも…という日もありましたが、すっかり肌寒くなりました。

短い秋なのか冬の直前なのかといった陽気に、木々もきれいに色づきました。

今日から新たな大学で、学生さんの支援に携わることになりました。在職の方々、どうぞよろしくお願いします。

今日は、2018年卒つまり現3年生の面談。

まだがんばっている現4年生のことが頭の片隅にチラつきつつも、3年生にも動き出してもらわないと。

説明会が3月から、面接選考が6月からスタートするスケジュールも2年目となり、なんとか定着しつつあります。

でも、選考期間が短いので、準備の違いが就活の納得性に大きく影響します。

早めに準備することは大切です。

年内を目標に、まずは履歴書の文章を書いてみましょう!


次に続く選手たちのために、結婚も出産も現役も

1日に、柔道のリオオリンピック57キロ級銅メダリスト松本薫さんがご結婚されました。

当面休養はするものの、結婚して出産しても、東京オリンピックを目指すそうです。

そのコメントで、「結婚して子供を産んでも、アスリートを続けるということが、女性でもできるという道を新しく作っていきたい」と。

9月に結婚された卓球の福原愛さんも、同様の話をしています。

「夢を追い続ける」ことは、女性にとって簡単なようで難しいと話したうえで、

「後輩のためにも新しい道を切り開くことができたら。いい経験もそうじゃない経験も、体験して何かを伝えたい。そして迷ったときの参考にしてもらえれば。」

松本さんが29歳、そして愛ちゃんが28歳。

続けて結婚された同世代の2人が、結婚・出産を経ても、現役を続ける道を模索する気持ちを口にしています。

自分の生き方が次世代の参考になればと、新しい生活に挑戦する姿は、次に続く世代の力になります。

そして、少しでも自分で可能性を切り開いていくという言葉には、私も励まされます。

レベルは違いますが、「企業で正社員として働く」というキャリアの道からそれて、結婚・出産・子育てとともに、働くことに迷い続けた私。

正社員に限らず、仕事の世界でどこまで頑張れるか、がんばってみようと。

身近な世界の中でも、一人一人が少しずつ可能性に向けて行動することで、社会はきっと変わるはず。


入社したら、ず~っと同じ働き方ができますか?「職種転換制度」って?

「職種転換制度」を設定している企業が増えてきました。

新卒で総合職・一般職として入社しても、様々な事情で変わりたいという希望があれば、転換できる制度です。

総合職として就職したけど、結婚・出産・介護等で転勤が難しいとき、同じ会社内で働きながら生活へ重点を置きたいから、と一般職へ転換する選択肢。

あるいは、一般職として働いているうちに、業務の幅を広げ、より責任ある仕事にもチャレンジしたくなって、総合職へ転換するという選択肢。

まだすべての企業にある訳ではないし、どちらか一方向の転換しかできない企業もありますが、以前のことを思えば、選択の幅は広がっています。

長い人生ですから、可能性があるほうがいいですよね。

実際働いてみないと、自分はどう働きたいかが現実として見えてこないから、働く前には思いもしなかった自分の価値観に気づくこともありますし。

思いもよらない状況になることだってあります。

でも、今の世の中、結婚・出産・介護などで一度正社員を辞めると、また戻ろうと思ったときに、正社員へ戻る道がまだまだ不十分なのが現状です。

もちろん、「誰でもリベンジできる社会」になって欲しいのですが、今できることをと考えると、新卒で就職した仕事で制度を活用しながら、できる限りキャリアを積むことも大切です。

そうやって、ライフスタイルに合わせて、一人一人が少しずつ今までより一歩先へ進むことで、世の中も変わっていくはずです。


キャリアコンサルティングが身近に。そして、働く人の役に立つように。

様々な方向からの意見が尽きないのは、電通社員の過労自殺のニュース。

1か月100時間の残業が多いとか少ないとか、他にもその位残業している人や企業はもっとあるとか、上司のパワハラをあまりマスコミが突っ込まないのはなぜかとか…。

インターネットニュースのコメント欄を読んでいると、同じニュースに対して、「本当にいろんな考えの人がいるなぁ~。」と。

そもそも「過労死」が注目され出したのも、以前自殺した「電通」社員への、企業の損害賠償責任の最高裁判決(2000年)がきっかけ。

今回のニュースも、また「電通?」という感じです。

報道されている情報が全てではないと思うと、意見も複雑ですが…。

ただ、同じ状況でも、受け止め方で精神面に与える影響は違うので、そういった働くことに関わる「意味づけ」に、キャリアコンサルタントはお役に立てそうです。

意味も分からず、指示されたから10時間作業するのと、お客様の思いを形にするために工夫を重ねた10時間の作業は、同じではないですよね。

働くことを通じて、「自分がどうありたいか」考える力になれればと思います。

今年度、厚生労働省が企業へ助成金を出して奨励している「セルフキャリアドック制度」というものがあります。

働く人に、定期検診のように、ある節目に企業がキャリアコンサルティングの機会を提供するというものです。

中小企業も対象なので、これからは、多くの方にもチャンスありです。

「今日キャリアコンサルティングだったよ~。」と当たり前に話題に上り、ちょっと立ち止まって、行動や考え方の何かが変わるような支援ができるように、キャリアコンサルタントとして、日々精進です。