風習の世界では、男女の機会はまだまだ均等ではないのです。

私は、自分が女でよかった~とは思っていませんでした。

別に今話題のLGBTではありません。

育てられる間の周囲の言葉や反応からそう感じたのかもしれませんが、なんとなく、女で損した気持ちがありました。

最近はその気持ちは薄れ、私は私、と気にならなくなっていましたが、祖母の法事に出て、祖母の葬儀の時に「女って損だな」と思ったことを思い出しました。

私は、故人への思いが強い時こそ、お別れする出棺の時に何かしたくて、棺を担がせてもらえないかな、と思っていたのです。

でも当然「では、男性の方に…」となります。

「私も送りたいのに」と男じゃないことを悔やんだ瞬間なのでした。

実家は、男性が少ない女系家族で、その時は、夫と息子2人も棺を担いでくれました。

そうとなれば、大好きだった祖母を、夫と息子たちの手で送ることができてうれしかったのです。

しかも、自分が男だったら自分しかいないけど、女だったからこそ息子を2人産むことができたのだと思うと、不思議なものでした。

結局、何でも自分でやりたがりなところが、こんな場でも残念な気持ちを募らせているだけなのかも…。

以前に比べ、世の中男女の性差が出る機会は減ってきているし、みんなが「男も女もどっちもいい」と思う日も近いのかもしれないですね。


富士山と 自然と 夕焼けと

今日は祖母の7回忌。昨年の大みそかに帰省して以来、久しぶりの帰省となりました。

ちなみに甲府市は富士山の近くでありながら、甲府市内からは富士山の上の部分しか見えません。甲府市内は盆地の底にあたるので、御坂山地が壁となってしまうのです。

富士山が裾まで見えると思っていた観光客の方にはがっかりな状況です。

それでも、私にとって富士山は身近な存在ですし、よく静岡と対峙して話題に上る「富士山は山梨のもの」だと信じています。

午前中はあいにくの曇り空だったのですが、それでも、久しぶりに帰ると山々がとてもきれいで、自然あふれる土地であることを心から実感しつつ、帰宅の途につきました。

次はいつ帰れるかな~?

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   富士山
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 高台にある菩提寺から甲府盆地を一望
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  八ヶ岳
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    駒ケ根付近で見える山々  
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 帰りは とてもきれいな夕焼け

お腹がすいたから、大学へ行こう!

長い夏休みを終え、3日から長男の大学も2学期が始まりました。

入学当初は、初めての一人暮らしということもあり、「今日の夕ご飯♪」と作った晩ごはんの写真がLINEで送られてきたり、気になった話題は私からLINEしたりと、連絡もまあまあ取れていたけれど、それも徐々に間隔があき…。

最近では、よっぽど必要でないと連絡してきません。

私からのLINEも、目にしているはずなのに何日も放置され、「既読」がつかないといった有様。

そんな時、「ちゃんと大学行ってるかな~」と、私が確認するのが、生協のミールカード。

予め入金しておくと学食で使えるプリペイドカードなのですが、今どきは、サイトから食べた内容が確認できるようになってるんです。学食も変わりましたね~。

何時に食べたとか食べたメニューとかを見ると、ちゃんと大学行ってご飯食べたんだな~と、ちょっと一安心。

まさに生存確認の術なのです。

仕送りを増やすと、食費を削って他のことに使ってしまいます。

その点、大学の学食で食事にだけ使えるミールカードは、海外の「学校給食プログラム」のように、「大学へ行ったら食事ができるから学校へ行く」システム。

「大学へ行っているか?」「ちゃんと食べてるか?」といった心配を満たしてくれます。

夏休みが終わって授業が始まったので、やっとこれで確認できます…。


すぐ役立つことばかりでは、得られないこと。ノーベル賞も?

大隅良典東京工業大栄誉教授が、ノーベル医学生理学賞を受賞しました!

あちこちで、今まで聞いたこともない「オートファジー」について、どれだけわかりやすく解説できるかを競っています。

病気の解明にも役立つ「基礎研究」に力を注いだ成果が認められての単独受賞でした。

大隅先生はインタビューの中で、「就活のようにすぐ役立つことではなく、役立つのは10年後、20年後、いや100年後でもいいからという気持ちで取り組むことが大切」と、若者にすぐ結果が出ることだけを求めない姿勢の大切さを伝えています。

確かに、大学で学生から相談を受けていると、「どんな資格を取ったら就職に有利ですか?」という質問とか、「リーダーやっておくと就職に有利だと思って」とか「就職に有利だと思ってこのボランティアに行ったんです」なんて話が出てきます。

もちろん結果として身についた力は自身の経験として伝えていけばいいのですが、私も、この考え方に、いつも引っ掛かりを感じていました。

何事も行動するきっかけは大切です。

でも、「これをやったから就職できる」と、役立ち感から行動を選ぶことばかりに注目しないで、「こんな経験してこんな力がついたのから、仕事でも活かしたい」と、行動の結果こそ活かしてほしいのです。

情報のあふれかえる今の時代、就職活動もノウハウを知ってサクッと乗り切る方が得?

でも、その時には無駄に思えても、後で振り返ると大切なことも多いです。目先の結果だけで自分の行動を決めていては、その大切なことは得られません。

だからこそ、そこにじっくり向き合うことができる人は尊いですね。

そんな大隅先生、ノーベル賞受賞おめでとうございます。


人が多いはずの名古屋なのに、世間は狭い?

名古屋近郊でキャリア支援の仕事に携わっていると、同じ方とまた顔を合わせる機会が本当に多いのです。

以前から仕事をされている方々に、「本当に世間が狭いよ」と言われてはいましたが、日々実感です。

先日も仕事の顔合わせの場で、一週間前に会ったばかりの方や、2年前にお世話になった方に再会しました。でも、以前会ったときには、また会うなんて考えてもいなかったんです。

他にも、話しているうちに共通の人や場が見つかるなんてこともよくあります。

「次にはまた仕事の場で会おうね!」と別れた方への、その言葉は社交辞令ではありません。仕事をがんばっている限り、いずれ会えるかな~と楽しみです。

そんな時思い出すのが、おばあちゃん子だった私が、祖母からよく言われた言葉。

「おてんとうさんが見てるからね」

誰も見ていないからいいんじゃないか、と気が緩みがちな時も、「おてんとうさん」は見ているからちゃんとしてないとね、と。

世間が狭いからこそ、そこでの仕事は常に誠実に、そしてご縁を大切に。見ている「おてんとうさん」に恥ずかしくないように、気持ちを引き締めて。