実際に大学で就職活動の支援をしていると、「発達障害」の知識の必要性を実感します。
既に障がい者手帳を持っている方は稀で、その場合は大学職員が障がい者就労として対応されることが多いのですが、普通に面談したり模擬面接をしたりする中で、「あれ?」と思う場合があります。
そんな時は、日頃のコミュニケーションの様子やアルバイト経験の有無などを聞いてみるのですが、聞くと、就職面での考慮や就職活動への対応の必要性を実感するケースもあるのです。
「発達障害」は私が子供の頃にはなかった言葉です。
「なんか変わってるね」と言われ、よく同じクラスにいた子たちの中に、「発達障害」と呼ばれる人も含まれています。
コミュニケーションの面で自他ともにうまくいかないと実感することも多く、昨今の「コミュニケーション力」を中心に展開している就職活動ではなかなか結果に至らないことになります。
「グローバル」や「多様性」が叫ばれる世の中でありながら、結局、「多様」を排除し避けて通りたい現実に、就職活動で直面することになるのです。
就労となると、発達障害の程度によって、障がい者認定を受けて企業の「障がい者枠」で就職活動を進めるか、一般の就職活動を行うか選択することになります。
でも、障がい者認定は、本人のみならず、親御さんにとってもなかなか踏み込めないケースも多く…。
一般の就職活動に踏み切っても、状況によっては、就職が決まらず本人が苦しんだり、隠して就職したものの仕事に対応できずに早期退社したりと、継続的な支援が必要です。
そのあたりの現状を含め、実際に発達障害者の就労支援に携わる方のお話を伺い学ぶ機会がありました。
その内容を少しまとめていきたいと思います。